単体考察〜霊獣ボルトロス〜

XY環境もついに5世代のポケモンが解禁され、僕のNo.1お気に入りの霊獣ボルトロスが使えるようになったということで、XYでも戦える霊獣ボルトロスを考えてみました。

まず、XYでの霊獣ボルトロスですが、メインウェポンである10万ボルトに続き、有力なサブウェポンであっためざめるパワーまでもが威力が下がるという、厳しい洗礼を受けてのデビューとなりました。

これにより、BWでの珠霊獣ボルトロスというシビアな火力は成立しなくなり、オボン悪巧み型でのガブやカイリューの突破はより一層厳しいものとなりました。

現在の霊獣ボルトロスの使われ方は眼鏡かスカーフが多い?のもその理由が少なからず考えられます。

また、XYで登場したメガシンカという要素もまた、霊獣ボルトを弱体化に追い込んだ要因とも思えます。単純に耐久値の増加により積んでも一発で落ちないことが多いためです。

※耐久計算は詳しくは記載しておりません



以下個別解説です



★臆病@オボン 十万ボルト/めざめるパワー飛行/気合玉/悪巧み
実数値:175(168)-*-94(32)-172(56)-100-168(252)

XYにおける悪巧み霊獣ボルトの一つです。

まず、使用するめざめるパワーのタイプの氷から飛行への変更です。
XYにおいて、ガブの攻撃を耐えなおかつガブを倒すのはほぼ不可能です。
Sもメガガルーラという存在から最速を切ることはできません。
なので、ガブというポケモンを対象から外しました。
ほぼ竜ピンポイントな氷から飛行にすることで以前とはまた違った相手を幅広くみることができるようになります。

ガブを切るといった割には耐久がガブ意識のものになってるのでは?と気づいた方もいらっしゃると思います。
この調整はとてもきれいで、ファイアローメガガルーラに対してぎりぎりを耐えられるラインです。

個人的に、悪巧み型を使うのはほとんどが壁パに組み込むことが多いので、CSに振ってもいいのではないかと思ったのですが、この霊獣ボルトというポケモンは思った以上に耐久はなく、呼ぶ敵に対してCに全振りする必要がなかったり、数値が足りないということです。

眼鏡などの場合は火力を最大に引出すことで相手に致命的ダメージを負わせられますが、霊獣ボルトは高火力を選択して出せることに意味があります。そこに耐久を加えることでさらに対処のしづらいものになると考えています。

また、悪巧み霊獣ボルトはステロとの相性がそれほどいいものではなく、抜きというより粗い削りって感じの使用感です。



★臆病@命の珠 十万ボルト/めざめるパワー飛行/気合玉/身代わり
実数値:155(8)-*-90-196(248)-100-168(252)

これは、BWに引き続き活躍できると思っている型です。
霊獣ボルトという相手を流しやすい性質上、身代わりという技がとても相性が良く、積み技を使わないでも高火力が出るというところが、さらに相性がいいです。
BWに比べて技の威力の低下、控えめから臆病への変更による火力の低下による影響はとても大きく、+ステロによる一発KOはまず見れなくなりました。

よって、これを使うに当たっての用途の変更を余儀なくされました。
XYにおけるこの珠ボルトを使用する目的は幅広い削りと臆病による上からの処理にあります。

Sが最速になったため、その分使いやすさは上がったと考えています。





★控えめ@命の珠 十万ボルト/めざめるパワー飛行/気合玉/悪巧み
実数値:155(8)-*-90-215(248)-100-153(252)

どうにかして超火力を使えないかと思い、たどり着きました。
悪巧みを積むとものすごい超火力です。しかし、Sも遅く耐久もない。正直言って使えないレベルです。

どうやって使うのかというと、XYで新登場したねばねばネットを使います。
ねばねばネットにより強引に上から火力でねじ伏せます。ここでねばねばネットの欠点ですが、浮遊持ちと飛行タイプには当たらないということです。
しかし、霊獣ボルトは両者のほとんどのポケモンに強いため、とても相性がいいと考えました。あとはスカーフ持ちやラティなどに対して強い積みエースを添えればでき上がりです。

かなり机上論なのできれいに成立するとはあまり思ってません。できたら面白そうだなーってぐらいです。




★臆病@達人の帯 十万ボルト/めざめるパワー氷/気合玉/電磁波
実数値:175(164)-*-94(32)-173(60)-100-168(252)

上記で説明したように、めざ氷での悪巧み型は厳しい現実です。
そこで、いかにスペックを保ちつつめざ氷を活かすかだけを考えてみました。

耐久に関しては一番上のものと変わりません。この振り方に帯を持たせると無振りガブが最高乱数切りで倒せます。メガガルーラは無理なので諦めましょう。

この技構成ですが、気合玉を馬鹿力に変えるとまるで化身ボルトですね。
これを霊獣でやるメリットですが、火力を両立できるところと、火力が高いというイメージの強さ、タイプにより拘った地面、蓄電により拘った電気技に対して裏の択のみを考えられるようになること、などが挙げられます。

また、霊獣ボルトは眼鏡ボルチェンをしてくるというプレッシャーの高さからこれを受けに来たりスカしに来ることを誘発します。

霊獣ボルトですが、これに対して後出しできるポケモンはかなり限られてきます。大体の方が10万ボルト読みやめざパ読みなど、読みという不安定な行動をとっていると感じます。

有利対面をとった霊獣ボルトはとても強くさまざまな択をとることができます。
その反面、読みという不確定な行動で相手を無償降臨させやすいポケモンでもあります。

それを拭うことができるのは電磁波という結論に至りました。
そもそも霊獣ボルトに対して後出しから来やすいものはメジャーどころとしてバンギラスラティオスガブリアスなどになります。

バンギはこの場合スカーフが特に多く、上から霊獣ボルトを処理してくることが多いです。またラティはタイプ相性やDの高さから後出しされることが多いです。バンギとラティに関しては電磁波が刺さり、霊獣ボルトで倒せないにしても後ろで処理がしやすくなります。しかし、ガブに関しては電磁波が効きません。そこで今回の耐久調整と持ち物が活きてきます。ガブの攻撃をほぼ耐え、襷以外のガブを高乱数で倒すということができます。(無傷想定なのは勘弁してください)

火力がないがゆえに、起点もしくはやられてしまい、後続が厳しくなるという点もこの電磁波は回避の手助けになります。耐久もあり最速であるため、上から広範囲に対して電磁波をまくことができ、柔軟な立ち回りができると考えています。

ただ、XYで電気タイプに対して電磁波が効かなくなったことから電気氷格闘に耐性を持っていたり、Dの高いライコウなどに対しては起点にしかならないのでその場合には立ち回りを気を付ける必要があります。




以上がXYにおける霊獣ボルトの考察となります。
スカーフ型と眼鏡型に関してですが個人的には、脱出ボタンを合わせた運用、ラッキーなどの後ろが厚いパーティ以外での運用は基本的には強いと思ってないので今後考察する予定はまずないと思います。

霊獣ボルトに関して初めての単体考察記事となりますが、相手にすると非常に型がいろいろなものに見え、弱体化したにもかかわらずとても厄介な存在であるのには変わりないと思います。

BWでも欠かすことなくパーティに入れてきた、僕にとって最も思い入れが深いポケモンでありますが、XYでも使い続けて、霊獣ボルトの人だ!って言われるぐらいになりたいと思ってます。


余談ですが、霊獣ボルト入りのパーティを作る際には、霊獣ボルト・水・鋼・格闘に強いやつ+2って感じで組むとバランスのいいパーティになると思います。


長文となりましたが、最後までありがとうございました。